真野自動車整備の中古車選び
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中古車のタイヤは溝があれば大丈夫?タイヤを見るときのポイント
中古車を見たとき、タイヤの溝を見て、
「まだ溝があるから大丈夫そう」
と思う方も多いのではないでしょうか。
もちろん、残り溝は大切です。
ただ、私が中古車のタイヤを見るときは、溝がどのくらい残っているかだけでは判断していません。
製造されてからの年数、ひび割れ、減り方、傷など、タイヤ全体を確認します。
そして当店がお探しする中古車では、基本的にタイヤ交換も想定して、最初から整備の予算を確保しています。
今回は、中古車のタイヤをどのように見て、そのまま使うのか、交換するのかをどう判断しているのかをご紹介します。
① タイヤは基本的に交換を想定して予算を考えています
中古車オークションで車を探す段階から、タイヤの状態は確認しています。
現地下見でもタイヤを見ていますので、佐渡に車が届いて初めて状態を知るわけではありません。
それでも当店では、基本的にタイヤは交換することを想定して、納車整備の部品予算を考えています。
中古車の場合、
「車検に通るだけの溝が残っているから、そのままでいい」
とは考えていないからです。
ただし、状態の良いタイヤまで交換する必要はありません。
一つの目安として、
製造から2年以内
残り溝80%以上
くらいの状態であれば、そのまま使うことがあります。
これは法律やタイヤメーカーが定めた交換基準ではありません。
あくまで、
「このくらいの状態なら、お客様にも納得して使っていただけるのではないか」
という当店の目安です。
2年・80%という数字だけで交換を決めるのではなく、最終的にはタイヤ全体の状態を見て判断します。
② 残り溝はゲージで測定して、記録に残します
タイヤの残り溝は、専用のゲージを使って測定します。
感覚で、
「まだ結構ありそうだな」
と判断するわけではありません。
当店ではタイヤやブレーキなどの測定値を、特定整備記録簿と当店の作業指示書に記録として残しています。
何mm残っていたのかを数字で確認し、記録しておく。
後からその車を点検するときにも参考になります。
また、タイヤの製造時期については、タイヤ側面に表示されているセリアルを確認します。
③ 溝が残っていても交換することがあります
タイヤは、残り溝だけを見ていればよいわけではありません。
例えば十分な溝が残っていても、
製造から年数が経っている
ひび割れがある
極端に外側だけ減っている
両肩が減っている
ショルダー部分に傷がある
縁石などに擦った跡がある
といった状態なら、そのまま使用するかを考えます。
中古車の場合、前のオーナーがどのような環境で、どのように使っていたのかをすべて知ることはできません。
だからこそ、今付いているタイヤそのものを見ます。
溝がある=状態の良いタイヤ
とは限りません。
④ タイヤの減り方から、車の状態が見えてくることもあります
タイヤの減り方は、そのタイヤだけではなく、車の状態を考える手掛かりになることがあります。
例えば、空気圧が不足した状態で長く走っていると、タイヤの両肩が減ることがあります。
片側だけ極端に減っている場合などは、
空気圧
タイヤの向き(トーイン・トーアウト)
足回りのガタ
なども確認します。
タイヤだけ新品に交換して終わりではなく、
「なぜ、この減り方をしたのだろう?」
と原因まで考えます。
タイヤの正常な摩耗と注意したい摩耗については、今後イラストも使いながら分かりやすくご紹介したいと思います。
⑤ 「車検に通る」と「そのまま納車する」は別に考えています
ここは、中古車のタイヤを見るうえで大切にしているところです。
車検に通るタイヤの基準と、当店が中古車を納車するときにそのまま使用するタイヤの基準は同じではありません。
車検に通る状態だったとしても、
「この状態で納車して、近いうちにお客様がタイヤを交換することにならないか」
ということまで考えます。
そのため、当店では中古車の仕入れ時点からタイヤ交換の予算を見ています。
反対に、製造年も新しく、残り溝も十分あり、ひび割れや偏摩耗、傷などもなく、状態が良ければそのまま使用します。
使えるものまで交換するのではなく、その車の状態を見て判断する。
これが基本です。
⑥ 交換したいタイヤは、現車を見ながらお客様と相談します
オークションで落札した中古車が佐渡へ届いたら、お客様にも一度、現車を見ていただいています。
そのときタイヤについても、
「このタイヤは交換したいと思います」
と、実際の状態を見てもらいながら相談します。
中古車は一台一台状態が違います。
写真や数字だけで説明するより、実際のタイヤを一緒に見た方が分かりやすいこともあります。
そのうえで納車整備を進めていきます。
⑦ スタッドレスタイヤは、お客様と相談して新品をおすすめします
佐渡では、スタッドレスタイヤも大切です。
スタッドレスタイヤについても、残り溝、製造年、ゴムの状態などを確認します。当店にはゴムの硬さを測定する硬度計もあります。
ただ、スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路を走るときに直接路面と接する大切な部品です。
そのため中古のスタッドレスタイヤについては、単純に、
「まだ溝があるから大丈夫」
とは考えず、お客様と相談したうえで新品への交換をおすすめしています。
当店では、軽自動車の主要サイズについては、サマータイヤ・スタッドレスタイヤともに多数在庫しています。
軽自動車は主要なタイヤサイズがある程度決まっているため、ロットでまとめて注文することができます。
まとめて仕入れることで仕入れ価格を抑え、その分、できるだけお客様へ還元できるようにしています。
一方、普通車は車種によってタイヤサイズが非常に多いため、同じように在庫をそろえることができません。
必要になったときに、その車に合ったサイズを取り寄せています。
⑧ タイヤ選びも、車全体の予算とのバランスです
新品へ交換すると決めたら、次はどのタイヤを使うかです。
当店では、すべての車に同じメーカーや同じ銘柄を使っているわけではありません。
車種や使い方、部品に使える予算、そして車両全体の総額とのバランスを見ながら私が選んでいます。
例えばSUVであれば、価格とのバランスを考えて、左右非対称パターンのトーヨーやグッドイヤーを選ぶこともあります。
高ければよい、安ければよいということではなく、その車にどのタイヤを組み合わせるかを考えています。
タイヤ交換からホイールバランス調整まで自社で行っています。
まとめ|タイヤは「溝があるか」だけでは見ていません
中古車のタイヤを見るとき、残り溝は大切な確認項目です。
でも、それだけではありません。
製造年
残り溝
ひび割れ
偏摩耗
傷
タイヤの減り方
などを確認します。
そして偏った減り方をしていれば、タイヤだけを見るのではなく、その原因も考えます。
当店ではタイヤ交換を想定して、あらかじめ納車整備の予算を確保しています。
そのうえで、状態が十分に良ければそのまま使用し、交換した方がよいと判断すれば、お客様にも現車を見てもらいながら相談します。
「車検に通るか」だけではなく、納車後にお客様が使い始めて、すぐにタイヤ交換にならないか。
中古車のタイヤは、そこまで考えて判断しています。

