真野自動車整備の中古車選び
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中古車の納車整備|整備を始めてから納車できる状態になるまで
前回の記事では、真野自動車整備が中古車の納車前にどのような部品を交換しているのか、そして、なぜ車を探す段階から納車整備の予算を確保しているのかをご紹介しました。
前点検が終わり、必要な部品がそろったら、いよいよ納車整備に入ります。
部品を交換する。
ブレーキを整備する。
必要に応じて油脂類を交換する。
しかし、部品交換が終われば納車整備も終わり、というわけではありません。
整備を進めることで初めて分かることもありますし、整備が終わったあとの確認や試運転もあります。
今回は、実際に納車整備を始めてから、私が「これならお客様に渡せる」と判断するまでをご紹介します。
① 部品がそろったら、納車整備を始めます
前点検で交換する部品を決め、必要な部品がそろったら納車整備を始めます。
「最初は必ずこの部品から」という決まった順番があるわけではありません。
その車の状態や、交換する部品、必要な作業に合わせて整備を進めていきます。
エンジンオイルやフィルターなどの消耗品だけではなく、前点検で必要と判断したブレーキや足回りなども整備します。
当店では、基本的に納車整備を自社で行っています。
外注するのは、板金塗装が必要になり、お客様と相談して「ここはきれいにしましょう」と決めた場合などです。
② ブレーキは、交換だけでなく調整まで行います
納車整備の中でも、ブレーキは大切な部分です。
車の状態に応じて、
ブレーキパッド交換
ディスクローター交換または研磨
キャリパーオーバーホール
キャリパーピストン交換
リヤブレーキのオーバーホール
カップキットまたはASSY交換
ブレーキのすき間調整
などを行います。
これらのブレーキ整備は、すべて自社で行っています。
例えばディスクローターは、状態によって新品へ交換する場合もあれば、研磨機を使って研磨する場合もあります。
キャリパーも、必要であればシールキットを使用してオーバーホールし、ピストンの状態によっては交換します。
リヤブレーキについても、部品を交換するだけではなく、必要なオーバーホールやすき間調整まで行います。
少し専門的な部品名が並びましたが、ブレーキは消耗した部品を交換するだけではなく、状態に応じて分解や調整まで行っているということです。
単純に、
「今、ブレーキが効いているから大丈夫」
という見方ではありません。
実際の状態を確認し、この先乗っていくことも考えて必要な整備を決めています。
③ 油脂類は、何でも交換するわけではありません
エンジンオイルは基本的に交換しますが、そのほかの油脂類はすべて無条件に交換しているわけではありません。
例えば、
ブレーキフルード
CVT・ATフルード
デフオイル
エンジン冷却水
などがあります。
ブレーキフルードは、ブレーキのオーバーホールを行えば交換します。
ウォーターポンプを交換すれば、作業に伴ってエンジン冷却水も交換します。
一方、CVT・ATフルードやデフオイルは、むやみに交換しているわけではありません。
これまでの整備履歴やメーカーの指定、走行距離、現在の状態などを確認して判断します。
ここでも、「交換すればするほどいい」ではなく、その車に必要な整備をするという考え方です。
④ 整備を進めて初めて分かることもあります
オークションの出品票を確認し、必要な車は現地下見を行い、佐渡へ届いたら試運転と前点検をします。
それでも、すべての不具合を事前に見つけられるわけではありません。
これまでにも、一定時間が経過してから症状が出たマツダ車のヘッドライトの不具合や、日産車のリヤエアコン表示部の不具合がありました。
そして、実際に納車整備を始めて部品を外したことで、初めて分かったこともあります。
ある車では、納車整備でベルトを外したところ、ウォーターポンプからごくわずかに冷却水が漏れていることに気づきました。
前点検の段階では分からなかったものです。
もちろん、そのままにはせず、納車前にウォーターポンプを交換しました。
見るだけでは分からないこと。
一定時間動かさないと分からないこと。
部品を外して初めて分かること。
中古車には、どうしてもそういう部分があります。
だからこそ、下見や前点検で問題がなかったからといって、それで確認を終わりにはしません。
実際に整備を進めながら、その車をもう一度確認していきます。
⑤ 車検が必要な車は、納車整備を終えてから受けます
車検を受ける必要がある車は、納車整備を終えてから車検を受けます。
まず必要な整備を行い、その状態で車検を受けるという順番です。
一方、名義変更などの登録手続きは、すべての整備が終わるまで待っているわけではありません。
車検が残っている中古車は、名義変更を期限内に行う必要があります。
また、お客様が希望ナンバーを希望される場合も、申請から交付まで日数がかかります。
そのため、こうした手続きは必要に応じて、落札後から整備と並行して進めていきます。
⑥ 整備が終わったら、締め付け確認・診断機・試運転へ
納車整備が終わったら、すぐに「完成」とはしません。
まず、整備した部分の締め付けを確認します。
そのあと、診断機を車につないで確認します。
そして、最後は実際に車を走らせます。
順番としては、
納車整備
↓
締め付け確認
↓
診断機による確認
↓
試運転
です。
工場の中で問題がなくても、実際に走らせて初めて分かることがあります。
そのため、納車整備後の試運転は必ず行っています。
⑦ 約6km先のガソリンスタンドまで試運転します
納車整備後は、約6km先のガソリンスタンドまで試運転します。
ただ走って帰ってくるわけではありません。
ブレーキを整備していれば、実際に走行しながらブレーキの当たりをつけます。
ベルトを交換していれば、実際にエンジンを動かしてなじませます。
そのほかにも、
ブレーキの状態
異音がないか
警告灯が点灯しないか
ハンドルに違和感がないか
エアコンの作動
整備した部分に問題がないか
などを確認しながら走ります。
そして、ガソリンスタンドへ行くのには、もう一つ理由があります。
納車時のガソリン量を調整するためです。
ガソリンがあまりにも少ない状態でお客様へお渡しするのも失礼だと思っています。
そのため、試運転を兼ねてガソリンスタンドまで走り、納車前の燃料量を調整します。
⑧ 試運転から戻ったら、もう一度リフトへ上げます
約6kmの試運転を終えて工場へ戻っても、まだ確認は終わりません。
もう一度、車をリフトへ上げます。
実際に走らせたあとで、
オイルや冷却水などの漏れがないか
ブレーキに問題がないか
整備した部分に異常がないか
などを目視で確認します。
整備したあとに確認し、実際に走らせ、走らせたあとにもう一度確認する。
ここまでが、当店の納車整備の流れです。
⑨ ナビやオーディオも、次のお客様が使える状態にします
機械的な整備だけでなく、車内の装備も納車前に確認します。
中古車のナビには、前オーナーの情報が残っていることがあります。
そのため、
自宅登録
Bluetoothの登録
目的地履歴
など、前オーナーの情報は削除します。
テレビやラジオについても、以前使われていた地域の設定のままになっていることがあります。
そこで、テレビやラジオなどを新潟エリアへ変更します。
一つ一つは小さな作業ですが、次のお客様がその車を使い始めるために必要な準備だと考えています。
⑩ ご注文いただいた用品を最後に取り付けます
ドラレコ、ETC、ナビ、ディスプレイオーディオ、バックカメラなどの用品については、最初の商談時にお客様のご希望を伺っています。
こうした用品の取り付けは、納車準備の最後に行います。
用品の取り付けも、基本的に自社で行っています。
また、ヘッドランプのクリア再塗装なども自社で行います。
一方、外装に板金塗装が必要な場合は、お客様に実際の状態を確認していただき、
「ここはきれいにしましょう」
と相談して決めた場合に、板金塗装を外注します。
すべてを何でも直してからお渡しするのではなく、外装については状態を見ていただき、お客様と相談しながら決めています。
⑪ 「これならお客様に渡せる」と思えるところまで
私の中では、部品交換が終わっただけでは納車整備完了ではありません。
整備後の確認と試運転を終え、工場へ戻ってもう一度車を確認する。
そこまで終えて問題がなく、
「これならお客様に渡せる」
と思えたところで、私の納車整備は完了です。
納車前日に、もう一度きれいに仕上げます
納車日の前日に、もう一度洗車し、コーティングを施工します。
そして、いよいよ納車です。
まとめ|部品を交換したら終わり、ではありません
納車整備というと、エンジンオイルやブレーキなどの部品を交換する作業をイメージされるかもしれません。
もちろん、それも大切な作業です。
しかし当店では、部品交換だけで納車整備を終わりにはしていません。
整備を進めることで初めて分かる不具合がないか確認し、整備後には締め付けを確認して診断機をつなぐ。
さらに実際に試運転し、工場へ戻ってからもう一度リフトへ上げて確認します。
整備する。
確認する。
走らせる。
もう一度確認する。
中古車は、一台ずつ状態が違います。
だからこそ、決められた部品を交換するだけではなく、実際の車を見ながら最後まで確認して仕上げていく。
これが、真野自動車整備で行っている中古車の納車整備です。

