車の買取・手放し方
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走行距離が多い車は売れる?|14万kmから24万kmまで5台の買取事例
車を売ろうとするとき、
「10万kmを超えているから、もう値段は付かないのでは」
「20万kmを超えていても、車種によっては高く売れるのでは」
と、走行距離を基準に考える方もいると思います。
走行距離は、車を査定するときに確認する大切な項目の一つです。
ただ、実際の買取価格は走行距離だけで決まるものではありません。
今回は、当店で実際に査定・買取した約14万kmから24万kmまでの5台を比較してみます。
走行距離だけを並べると、一番少ない車が高く、一番多い車が安くなりそうにも見えます。
ところが、実際の査定結果はそう単純ではありませんでした。
走行距離だけでは買取価格を判断できない
今回取り上げる5台を、走行距離の少ない順に並べると次のようになります。
| 車種 | 走行距離 | 主な状態・特徴 |
|---|---|---|
| スペーシア 4WD | 約14.1万km | サビ・腐食がかなり目立つ |
| bB | 約17万km | 長期保管。サビ・腐食、燃料、外装の状態も悪い。室内イルミネーション付き11スピーカー+サブウーファー仕様 |
| ハイエース グランドキャビン 4WD | 約21万km | ガソリン・AT・10人乗り。板金修理歴はあるが、全体としてきれいに乗られていた |
| レガシィアウトバック | 約22.7万km | 平成22年。全体の状態は良好。ブレーキマスターシリンダーに不具合あり |
| ジムニー | 約24.2万km | 1型・AT・全塗装歴あり。サビ・腐食がかなり目立つ |
この5台の中では、約21万km走行したハイエースが最も高い評価となりました。
ただし、これは走行距離だけによるものではありません。
車両の仕様や状態、査定当時の中古車市場などを確認したうえでの結果です。
車の価値と年式・走行距離、中古車市場での需要との関係については、車の価値は年式・走行距離だけでは決まらない|中古車の「需要」と相場でも詳しくご紹介しています。
約21万kmでも高く評価できたハイエース
2026年2月に買い取ったハイエースは、約21万km走行していました。
ガソリンエンジン、4WD、AT、10人乗りのグランドキャビンです。
板金修理歴はありましたが、全体としてはきれいに乗られていた車でした。
約21万kmという走行距離だけを見て、査定価格を決めたわけではありません。
2026年2月の査定時点でオートオークション市場を確認すると、同じタイプの車は供給も多い一方で需要も多く、実際に出品された車が売買成立する割合も高い状況でした。
車両の仕様や状態に加えて、こうした査定当時の市場での動きも確認した結果、今回の5台の中では最も高い評価となりました。
同じハイエース、同程度の走行距離であっても、仕様や状態、その時点の中古車市場によって査定結果は変わります。
今回の事例は、「20万kmを超えたハイエースなら高く売れる」という意味ではありません。
当店が査定するときに、実際の車両状態とその時点の中古車相場をどのように確認しているのかは、佐渡で車を査定すると買取価格はどう決まる?|当店が「今の相場」を調べる理由でもご説明しています。
ハイエースより走行距離が少なくても厳しかった2台
一方、ハイエースより走行距離が少なかったのが、スペーシアとbBです。
約14.1万kmのスペーシア4WD
スペーシアは約14.1万kmで、今回の5台では最も走行距離が少ない車でした。
また、4WDでした。
しかし、実際の車両はサビ・腐食がかなり目立つ状態でした。
今回の車両については、サビ・腐食がかなり目立つ状態だったため、走行距離が5台の中で一番少ないことや、4WDという条件だけで高く評価することはできませんでした。
走行距離や駆動方式だけではなく、実際の車両状態も確認して査定する必要があります。
167,750kmのbB
bBは167,750km走行していました。
室内イルミネーション付き11スピーカーとサブウーファーを備えた仕様でしたが、長期間保管されていた車で、サビや腐食に加えて、燃料や外装の状態も良くありませんでした。
特徴のある装備が付いているからといって、それだけで買取価格が決まるわけではありません。
長期間動かしていなかったことや、査定時の車両状態なども含めて判断する必要があります。
長期間動かしていない車の査定については、長期間動かしていない車はどうする?|ホンダ・ビートを査定した事例でもご紹介しています。
この2台を見るだけでも、「14万kmだから21万kmより高い」「4WDだから高い」「特徴のある装備が付いているから高い」と単純には判断できないことが分かります。
20万kmを超えたほかの2台はどうだったか
約21万kmのハイエース以外にも、20万kmを超えた車を買い取っています。
ただし、同じ20万km超でも状態はそれぞれ違いました。
約22.7万kmのレガシィアウトバック
平成22年のレガシィアウトバックは、約22.7万km走行していました。
走行距離だけを見るとかなり多い車ですが、車両全体の状態は良好でした。
一方で、ブレーキのマスターシリンダーに不具合があり、修理が必要な状態でした。
高走行だからといって、車全体の状態が悪いとは限りません。
反対に、外装や内装などが良好でも、個別に修理が必要な箇所が見つかることもあります。
査定では走行距離だけではなく、こうした不具合も含めて車両を確認します。
約24.2万kmのジムニー
約24.2万km走行した今回のジムニーは、1型のAT車で、全塗装された履歴があり、サビ・腐食もかなり目立つ状態でした。
査定では車種名だけではなく、こうした一台ごとの状態を確認します。
また、査定では車両そのものだけでなく、実際にどの市場へ流通させるかも含めて判断しています。
佐渡から島外の市場へ流通させる場合には、そのために必要な経費も査定時に考慮します。
今回のジムニーについては、走行距離やサビ・腐食などの車両状態と、島外へ流通させるための経費まで含めて考えると、高い評価をすることは難しい状態でした。
佐渡から車を島外へ流通させるときに必要となる経費と、オートオークションの落札価格と買取価格の違いについては、オークションの落札価格=車の買取価格ではない|佐渡から車を流通させる経費で詳しくご説明しています。
人気車・4WD・装備だけでも判断できない
今回の5台には、それぞれ査定で確認する特徴があります。
スペーシアは4WD。
bBには特徴のあるオーディオ装備。
ハイエースはグランドキャビンの4WD。
ジムニーも、車種名だけでは実際の車両状態までは分かりません。
しかし、一つの特徴だけを取り出して「だから高い」「だから安い」と判断することはできません。
走行距離だけでなく、車種や仕様、現在の車両状態、不具合の有無、その時点の中古車市場での需要や成約状況などを確認します。
同じ車種でもグレードや仕様によって市場での評価が異なる場合があることについては、珍しい車だから高く売れるとは限らない|グレードや仕様まで確認した3台の買取事例でも実際の買取事例をご紹介しています。
また、走行距離という数字だけでは分からない履歴や、仕様による市場評価を当店自身が読み違えた事例については、走行距離だけでは買取価格は決まらない|キャラバン・デュトロの査定事例でもご紹介しています。
「何万kmまでなら売れる」という線引きはできない
今回の5台では、約14.1万kmのスペーシアよりも、約21万kmのハイエースのほうが高く評価されました。
一方で、約22.7万kmのレガシィアウトバックは全体の状態は良好だったものの、ブレーキに修理が必要な箇所がありました。
約24.2万kmのジムニーでは、走行距離だけでなく、全塗装歴やサビ・腐食などの状態、島外へ流通させる場合の経費も判断材料になりました。
この5台を見ても、「10万kmを超えたら価値がない」「20万kmまでなら売れる」「特定の車種なら高走行でも高い」といった一つの基準で買取価格を判断することはできません。
走行距離は、査定で確認する大切な項目の一つです。
ただ、それだけで車の価値が決まるわけではありません。
「これだけ走っているから、もう価値はないだろう」と走行距離だけで判断せず、まずは車両の状態を確認したうえで査定する必要があります。
なお、今回紹介した5台は、それぞれ査定した時点での車両状態や中古車市場などをもとに判断した個別の事例です。
同じ車種や同程度の走行距離であっても、同じ査定結果になるとは限りません。





